こんにちは!
直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、2024年9月に分売が実施された東海染工、10月に実施された岡谷鋼機、プラザホールディングスです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?
確認していきましょう!
※売買手数料は考慮していません。
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント 率[%] | 分売日 始値[円] (騰落率[%]) | 分売日 終値[円] (同) | 1週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (騰落率 [%]) |
東海染工 (3577) | 9/18 (水) | 697 | 2.92 | 692 (-0.7) | 695 (-0.3) | 698 (9/26) | +1 (+0.1) |
岡谷鋼機 (7485) | 10/10 (木) | 7,081 | 3.00 | 7,090 (+0.1) | 7,090 (+0.1) | 7,040 (10/18) | -41 (-0.6) |
プラザ HLDGS (7502) | 10/16 (水) | 1,837 | 3.52 | 1,824 (-0.7) | 1,818 (-1.0) | 1,778 (10/23) | -59 (-3.2) |
分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、
東海染工は、分売日の寄付や大引で売却した場合は損益マイナスでしたが、分売日1週間後(5営業日後)の場合は損益プラス、
岡谷鋼機は、逆に分売日の寄付や大引で売却した場合は損益プラスでしたが、分売日1週間後(5営業日後)の場合は損益マイナス、
プラザホールディングスは、全ての段階で損益マイナス、
でした。
今回は利益が出でいても、0.1%の利益ということで物足りない感じですね。
分売で購入し利益が出た方、おめでとうございます!
ちなみに私は、今回は購入申込なしでした。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:東海染工(3577)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐ (見送り) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」
今期(2025年3月期)1Qの業績は、主力の染色加工事業の「加工料部門」で売上数量の増加及び加工料改定により増収を確保し、
前年同期比 増収増益で、売上高は1割弱増、利益面は営業利益は赤字幅縮小、経常利益と純利益は黒字転換でした。
今期通期予想は、グループ全体で収益力向上に努め、
前期比 増収増益で、売上高は1割弱増、利益面は営業利益と経常利益は5割弱増~4.6倍ですが、純利益は9割強減を見込んでおり、
その通期予想に対する進捗率は1Q終了時点で、売上高は2割強でそこそこ、利益面は営業利益と経常利益は遅れ気味で、純利益は既に通期見込みを超過していました。
株主還元は、配当利回り(予想)は2.63%(9/11時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.47%(9/10時点)と比較するとやや高い水準でした。
直近5年間の配当金は、年間1株あたり20円で一定で、
配当性向は、最終赤字の年を除き、40%台~130%台でした。
また、株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主は、1,000円相当のクオカードが進呈され(2026年3月末以降は、100株以上保有で1年以上継続保有の株主のみ進呈されるので要注意)、
100株保有の場合、配当金+株主優待(1,000円相当)で利回りが3.95%になっていた点は魅力的でしたね。
株価モメンタムは、2023年5月に高値(1,446円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移していました。
直近の株価は、7/8に高値(849円)をつけた後はほぼヨコヨコで推移していましたが、7月下旬以降は下落基調で推移しており、
今回の立会外分売発表の翌営業日(9/11)は、分売による短期的な需給悪化を懸念され、窓を開けて出来高を伴い、前日比 16円安(-2.07%)と急落。
この下落で年初来安値を更新しましたね。
その後の株価は、下値抵抗がない中、下げ止まりを見せてヨコヨコから上昇に転じていくのか、下値模索を継続するのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】東海染工(3577)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月間)>
立会外分売発表以降、連続陰線で下落基調が続きました。
そして分売日(9/18)は、分売値段を上回ることなく推移しましたが、その日に底を打ちし、1週間後には分売値段を上回って推移しています。
要因分析:岡谷鋼機(7485)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐ |
流動性 | ⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐ (中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」
今期(2025年2月期)2Qの業績は、主力の鉄鋼セグメントで建材関連、特殊鋼は産機向けが減少、海外は欧米向けが増加し、
前年同期比 減収増益で、売上高は微減、利益面は1割弱増でした。
今期通期予想は、エネルギー・素材価格の動向や、金利・為替の変動等による経済への影響に加え、労務費・物流費等コストの上昇が懸念され、先行き不透明な状況を予想し、
前期比 増収減益で、売上高は微増、利益面は微減を見込んでおり、
その通期予想に対する進捗率は2Q終了時点で、売上高、利益面ともに5割前後でそこそこでした。
株主還元は、配当利回り(予想)は1.82%(10/2時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.44%(10/1時点)と比較すると低い水準で、
直近5年間の配当金は、年間1株あたり112.5~130円で推移しており、2022年2月期以降は連続増配を継続中です。
配当性向は、10%台で低めでした。
また、株主優待があり、毎年2月末に200株以上保有の場合、愛知県産米 山の幻ミネアサヒ 5Kgが進呈され、
また、長期保有優待として図書カード2,000円相当が進呈され、個人投資家にとってはうれしい内容でしたね。
株価モメンタムは、2024年5月に上場来高値(9,170円)をつけるまでは、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移していましたが、
その後は調整しており、現時点では全ての移動平均線の下で推移していました。
直近の株価は、7/5に高値(9,040円)をつけた後は調整し7月末からの急落で安値(6,800円)をつけ、
その後は8月下旬にかけて一旦は上昇しましたが、再び調整していました。
そして今回の立会外分売と今2Q決算発表が9/30のザラバ(取引時間)中にあり、それを受けて、分売による短期的な需給悪化懸念により売られ、前日比 130円安(-1.74%)と下落しましたね。
その後の株価は、8月につけた安値(6,800円)を割り込まずに、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】岡谷鋼機(7485)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月間)>
分売発表日(9/30)以降はしばらくヨコヨコで推移しましたが、分売日(10/10)の2営業日前からは下落基調で推移しました。
そして、分売日は分売値段を何とか割り込みませんでしたが、その日以降は分売値段(7,081円)を割り込んで推移しています。
要因分析:プラザホールディングス(7502)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐ |
分売数量 | ⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐ (中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」
今期(2025年3月期)1Qの業績は、主力のモバイル事業で、スマートフォンの販売が伸び悩む一方で、SIMのみの回線契約の割合が増えていることから前1Qと比較して売上高は減少しましたが、
販売後のサポートとして、サブスクリプションサポートを案内し、加入者が順調に増え新たなストック収入となったことから、売上総利益は、前1Qと比較して増加したことにより、
前年同期比 増収増益で、売上高は微増、利益面は営業利益は赤字幅縮小、経常利益と純利益は黒字転換でした。
今期通期予想は、先行きの不透明感などから売上高をやや手堅く見込み、売上高は微減となりますが、
新規事業(グランピングなど)への投資が概ね完了し、営業利益は来期以降も継続的な改善を見込んで、
前期比 減収増益で、売上高は微減、利益面は営業利益と純利益は1割強~7割増、経常利益は2割強減を見込んでおり、
その通期予想に対する進捗率は1Q終了時点で、売上高は2割強でそこそこですが、利益面は営業利益は赤字からの挽回が必要、経常利益と純利益は1割に満たず遅れ気味でした。
株主還元は、配当利回り(予想)は2.51%(10/10時点)で、東証スタンダードの単純平均 2.46%(10/9時点)と同水準でした。
直近5年間の配当金は、年間1株あたり7~50円で、
配当性向は、最終赤字の年を除き、20%台~200%で幅が大きいです。
また、株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主は、自社のアパレル商品や宿泊券等の中から1点が進呈され、個人投資家にとっては魅力的でしたね。
株価モメンタムは、2024年3月に高値(2,420円)をつけるまでは、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドでしたが、その後は失速し下落基調で推移しました。
直近の株価は、8/7に年初来安値(1,850円)をつけた後は、1,900~2,000円程度のレンジ内で推移しており、
今回の立会外分売発表の翌営業日(10/8)は、分売による短期的な需給悪化懸念により、窓を開けて出来高を伴い前日比 16円安(-0.80%)と下落しましたね。
その後の株価は、年初来安値(1,850円)を割り込まず上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】プラザホールディングス(7502)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月間)>
分売発表以降しばらくヨコヨコで推移していましたが、分売日(10/16)の2営業日前から急落しはじめ、分売日には窓を開けて下落し、年初来安値を割り込みました。
その後も、分売による需給悪化懸念が解消しきれず、分売値段(1,837円)を下回ったまま推移しています。
まとめ
東海染工(3577)、岡谷鋼機(7485)、プラザホールディングス(7502)の立会外分売の事前予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。
銘柄名 | 事前 予想 | 結果(損益)[円] (「5営業日後始値」 ー「分売値段」) (騰落率[%]) | 判定 |
東海染工 | 見送り | +1 (+0.1) | × |
岡谷鋼機 | 中立 | -41 (-0.6) | 〇 |
プラザ HLDGS | 中立 | -59 (-3.2) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。
今回は1勝2敗、勝率0.333。反省ですm(_ _”m)。
今回は、いずれの銘柄も分売日以降の需給悪化解消による、大幅上昇は見られませんでした。
ただ、東海染工と岡谷鋼機は、分売日以降は需給悪化懸念が少しづつですが後退していき、ヨコヨコ又は上昇傾向です。
今後の個別動向ですが、
東海染工は、分売日以降ヨコヨコの展開が続いています。
直近では、3月末の一括配当金+株主優待(クオカード1,000円相当)の総合利回りが4%超となっていますので、いずれは上昇に転じそうです。
岡谷鋼機は、こちらも分売日以降ヨコヨコの展開です。
連続増配を継続している点と2月末の配当と株主優待権利取りを控えていますので、いずれは上昇していきそうです。
プラザホールディングスは、まだ下げ止まりを見せていません。
年初来安値を更新中の状態ですので、下げ止まり→ヨコヨコからの反転上昇に期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。