「どこで損切りすればいいかわからない」そんな悩みを抱えていませんか?
私も初心者の頃は、損切りができず含み損を膨らませてしまった経験が何度もありました。その原因の多くは、損切りの判断基準を持たず、感情に頼ったトレードをしていたことにあります。
だからこそ、損切りに対する正しい知識と判断力を身につける必要があるのです。本記事では、「感覚的な判断」から「明確なルール」へと切り替えるための5つのテクニックをお伝えします。

私自身が実践し、効果を感じた方法だけを厳選していますので、ぜひご自身のトレードに取り入れてみてください。
これからFXを始める初心者に観てほしい動画です。
損切りができない原因は「知識」と「準備」の不足にある
損切りできないのは勉強不足が原因
損切りがうまくできない最大の理由は、「知識不足」にあります。特にFX初心者の方ほど、「どこで切ればいいかわからない」という状態でトレードをしているケースが少なくありません。
そもそも損切りは、値動きに対しての“危険ポイント”を正しく見極める力が求められます。そのためには、チャートパターンやラインの知識、値動きの特徴など、一定の基礎学習が不可欠です。勉強不足のままトレードを続けていると、どの場面で損切りすべきかの判断軸が持てず、気付けば大きな含み損を抱えてしまいます。
私もFXを始めたばかりの頃は、「ここを割ったら危ない」「ここを超えたら一気に流れが変わる」といった感覚を持てず、損切りのタイミングを逃してばかりでした。結果的に、それが負けの原因になっていたのは言うまでもありません。

損切りの精度を上げるためには、まず基本的なトレード知識を身につけること。そして、自分が「なぜこの位置で損切りするのか?」を言語化できるようになることが、最初の一歩だと思います。
含み損を放置し続けるリスクを認識する
損切りを躊躇してしまう人の多くが、「いつか戻るかもしれない」という淡い期待を持ってポジションを放置しがちです。しかし、この“期待待ち”の姿勢が、大きな損失に繋がるリスクをはらんでいます。
含み損を放置するというのは、実質的に「損切りの先送り」です。そして先送りした結果、相場が逆行し続けてしまうと、取り返しのつかないダメージを受けることになります。相場は“自分の都合”で動いてくれるものではありません。
私自身、株トレードをやっていた頃に、含み損が出てしまったポジションを「そのうち戻るだろう」と放置した経験があります。たまたま戻って助かったこともありましたが、毎回うまくいくわけではなく、最終的にはその考え方の甘さが原因で資金を減らしてしまいました。

大切なのは、トレードにおいて「含み損は放置すべきではない」という意識を常に持つこと。どこまでの損失を許容するのか、明確に決めておくことが損切り判断をスムーズにしてくれます。
「一戦一戦の勝負」として損切りを考える
FXは、1回1回のトレードが“独立した勝負”です。だからこそ、損切りも「負けを認める行為」ではなく、「次の勝負に備えるリセット」として前向きに捉えるべきだと考えています。
毎回のトレードで勝ち続けるのは不可能です。むしろ、いかに負けを小さく抑え、次の勝負に冷静な状態で挑めるかが、長期的に勝つためのポイントになります。負けを引きずった状態で次のポジションを取ると、焦りや取り返したい気持ちが先行し、判断が鈍ってしまいます。
私も日々のトレードでは、勝てる時はしっかり利益を取り、負けた時は素直に損切りして次に切り替えるように意識しています。1回の負けが悔しいのは当然ですが、「ここは負けでOK。次で取り返せばいい」というマインドを持つことで、気持ちにも余裕が生まれました。

損切りは、敗北ではなく戦略の一部。トレードを長く続けるためには、「潔く切る」こともまた強さなのだと、意識を変えることが大切です。
損切りを成功させる5つのテクニック
①思った方向に動かなければ即損切り
損切りの基本は「自分の思惑と違ったら即撤退」です。エントリー後、すぐに流れに乗れないようであれば、そのポジションは見込みがないと判断して損切りするべきだと私は考えています。
理由はシンプルで、思った方向に動かない時点で“自分の読みが外れた”というサインだからです。そこで粘ってしまうと、含み損が膨らんだ状態で冷静さを欠いた判断に陥りやすくなります。特にスキャルやデイトレの場合、展開の早さに対応できないと致命的です。
私も過去に、ロングエントリー後に思ったように上がらず、じわじわと下がり始めた場面で「まだ大丈夫」と引っ張ってしまい、結局大きな損失に繋がったことがあります。それ以降は、違和感を感じた時点で即損切りを実行するようにしました。

“すんなり上がる(または下がる)”ことを想定してエントリーしたなら、その流れに乗れなかった時点で見切る判断が必要です。想定が外れたと感じたら、迷わず手を引きましょう。
②相場の「雰囲気」に違和感を感じたら切る
テクニカルだけではなく、「相場の空気感」も損切り判断の一要素です。チャートが読みにくい、値動きが重い、不自然に感じる…そんな違和感を覚えたら、即損切りの選択肢を取るべきだと思います。
相場には、数字では説明できない「なんかヤバい」という直感的なサインがあります。それを無視して持ち続けると、気付いた時には手遅れになってしまうことも珍しくありません。
私自身も、過去に「値動きが不自然だな」と感じたのに、もう少し様子を見ようと粘ってしまい、大きな損失に繋がった経験があります。その経験以降、たとえ損切り幅が小さくても、違和感がある時は即座に切る判断を心がけています。

テクニカルな根拠があっても、感覚的に「これは危ない」と思った時は、たいてい正しいです。チャートだけでなく“肌感覚”も大切にしましょう。
③決めたラインに到達したら必ず損切り
「ここを割ったら損切り」と事前に決めたラインがあるなら、絶対に迷わず切る。これを守るだけでも、損切りの精度は格段に上がります。
理由は、ラインを破っても「まだ戻るかも」と願望でポジションを引っ張ってしまうと、損失が想定以上に膨らむリスクがあるからです。一度ルールを破ってしまうと、次からも同じようにズルズルと損切りが遅れがちになります。
私も昔は、「あと少しで反発するかも…」と粘ってしまうことがありました。でもその判断が裏目に出ることが多く、今では“決めたラインに到達したら即損切り”を徹底しています。

ラインで切ることで、「ここで終わり」と自分に明確な区切りをつけられます。ルール通りに動くことで、精神的なブレも減り、次のトレードに集中しやすくなるでしょう。
④逆指値は“自動で切る保険”ではなく“緊急時の備え”
逆指値注文は「自動で損切りされるライン」ではなく、あくまで“緊急時の保険”として考えることが大切です。
なぜなら、逆指値だけに頼ると、急激な値動きが起きた際に大きな損失を受けることもあるからです。重要なのは、それより前に自分で判断して切ることです。
私の場合、以下のように逆指値を設定しています。
- ドル円:マイナス10pips
- ポンド円:マイナス11pips
ただし、実際にそこまで引っ張ることはほとんどありません。
多くの場合、エントリー直後に3〜5pips逆行した時点で「このトレードは失敗だな」と判断して損切りします。

つまり、逆指値は最後の砦として置いておき、普段はもっと浅いところで自分の判断によって損切りするのが理想です。万一の暴落・急騰に備えるための“防災グッズ”くらいの感覚で使うとよいでしょう。
⑤決めた損切りポイントを破る“ルール違反”は絶対NG
「もう少し待てば反発するかも…」
損切りポイントに到達しても、こうした“希望的観測”でルールを破ってしまうと、トレードは一気に崩れていきます。
とくに初心者のうちは、以下のような危険行為に走りがちです。
- 逆差し値を取り消して粘る
- 「もう少し待とう」とルールを変更する
- 次のラインに頼って損切りを先延ばしにする
私も経験がありますが、一度こうしたルール違反をしてしまうと、次からも「今回も例外で…」と判断が甘くなってしまいます。
結果的に、大きな含み損に耐えきれなくなり、判断不能に陥ってしまうことも。

そうならないためには、「損切りはルール」という意識を強く持ち、到達した時点で機械的に切る癖をつけることが何より大切です。
チャートから導く損切りポイントの見つけ方
水平線・トレンドラインを基準に損切りポイントを定める
損切りポイントを明確にするうえで、最も基本かつ有効なのが「水平線」と「トレンドライン」の活用です。これらを基準にすることで、テクニカル的な根拠を持った損切りができるようになります。
理由としては、チャート上の水平線やトレンドラインは多くのトレーダーが注目しているため、そこを抜けると一気に流れが変わることが多いからです。特に揉み合い後のブレイクや、トレンド継続・転換局面では、ラインの有無が損切り判断に大きく影響します。
例えば私の場合、ロングで入ったポジションが重要な水平線を割り込んだ場合や、上昇トレンドラインを明確に下抜けた場合は、たとえ含み損が少なくても迷わず損切りしています。ラインに対する反発が起きなかった時点で「相場が想定と逆に動いている」と判断するからです。

損切りを感情ではなく「ライン」という根拠で判断できるようになれば、トレードの精度と安定感は格段に向上します。ラインはあなたの“逃げ道”でもあり“守り”でもあります。
値幅(レンジ幅)を意識してゾーンで判断する
単なる1本のラインではなく、「値幅(レンジ)」で損切りゾーンを考えることも非常に重要です。特にボラティリティが高い局面や、揉み合い後の動き出しでは“ゾーン思考”がリスク管理に直結します。
なぜなら、ラインを数pips抜けただけで即損切りしてしまうと、ノイズに巻き込まれてしまうことも多いからです。値幅を意識することで、一定の“ゆとり”を持ちながらも、損切りの判断軸を持つことができます。
私も実際、ドル円で30pipsの値幅ゾーン内にあると判断した際には、「このゾーンを抜けたら次の30pips下がある」と見て、ゾーン下抜けを損切り判断にしています。逆に10pipsしかないレンジの場合は、狭い範囲で反転する可能性が高いため、ラインを少し抜けても様子を見るようにしています。
値幅(レンジ)を意識する際のポイントは以下の通りです。
- 30pips前後のレンジは、抜けると次の30pipsへ動く可能性が高い
- 10pips程度の狭いレンジでは、抜けても反発しやすいため、即損切りは避ける
- ゾーンで判断することで、“ヒゲやダマシ”への過剰反応を防げる

「1本の線」ではなく「一定の幅」で損切りエリアを持つことで、急な変動にも冷静に対応しやすくなります。ゾーンという考え方は、損切りの精度を高めるうえで非常に有効です。
ネックラインを基準にエントリーポイントと損切りを決める
ネックラインは、ダブルトップやダブルボトムなどのチャートパターン形成時に特に注目されるラインで、ここを基準に損切りを判断するのは非常に効果的です。
この理由は、ネックラインが「反転の起点」であるため、そこを割り込む(または超える)と、パターン崩れが確定し、勢いよく逆行することが多いからです。
たとえば、私がダブルボトムのネックライン抜けでロングを入れた場合、エントリーポイントから少しでも戻りがあり、再びネックラインを割ってきた時点で損切りを検討します。戻ってきてくれれば再エントリーも可能ですが、割り込んだままなら“想定が外れた”と判断して潔く手放すようにしています。

ネックラインは“買いと売りが攻防した分岐点”です。だからこそ、そこを基準に損切りを決めると、理にかなった判断ができるようになります。
建値撤退も視野に入れて損切り幅を最小に抑える
エントリー後に一度利が乗ったのにすぐ戻ってきてしまった時、「建値で逃げる」という判断ができるかどうかで、その後の損益に大きな差が出てきます。
多くのトレーダーが“プラ転”を狙って我慢しますが、実際には戻ってきた時点で「そのトレードの優位性はなくなっている」と考えるべきです。特に短期トレードでは、勢いが止まった時点でそのポジションの価値はほぼゼロです。
私の場合、エントリー後に3〜5pips含み益が出たにもかかわらず、すぐに戻ってきたら“建値撤退”を意識するようにしています。損切りにはなりませんが、「一旦リセット」と捉えて次のチャンスに備えることで、資金を守ることができました。

建値撤退は「もったいない」ではなく「冷静な判断」です。少しでも利益が乗った後に勢いが止まったら、思い切って手仕舞うことも重要なテクニックのひとつです。
相手の立場を読むと損切りの判断がしやすくなる
ロング・ショートの攻防を読む視点を持つ
損切り判断の精度を高めたいなら、「相手のトレーダーがどこで仕掛けてくるか?」を意識することが有効です。つまり、自分だけでなく、ロング側・ショート側それぞれの心理と動きを読む視点を持つということです。
理由は、相手の仕掛けポイントを想定できれば、自分がどこで不利になりやすいかが自然と見えてくるからです。エントリーポイントや利確・損切りの位置も、相手の行動によって大きく左右されます。
私も、以前は「自分の都合」でだけチャートを見ていたことがありました。しかし、相手の目線に立って見直すことで、逆に「このラインを抜けたら損切りされやすい」「このポイントで反発が入りやすい」など、多くの気付きが得られるようになりました。
トレードは“読み合い”でもあります。たとえばロング中心の戦略を取っているなら、「ショート勢はどこで攻めてくるのか?」を意識するだけで、エントリーの根拠も損切りの判断も大きく変わってきます。
「また戻るかも」の期待は捨てる
損切りを遅らせる一番の原因は、「また戻るかもしれない」という期待です。しかし、この期待感はトレードの判断を曇らせ、結果として損失を大きくしてしまいます。
期待に頼るトレードは、過去の成功体験や偶然の反発に依存している状態とも言えます。「以前は戻ってきたから、今回も…」という思考パターンが根付いてしまうと、次第に損切りができなくなり、含み損を膨らませる原因になります。
私も初心者の頃、重要なラインを割ったのに「今度こそ戻る」と信じてしまい、ズルズルと損失を拡大させたことが何度もありました。反省したのは、「なぜそこで損切りしなかったのか?」ではなく、「なぜ希望的観測に頼ってしまったのか?」という点です。

トレードにおいては、“負けを認めて仕切り直す”勇気が必要です。自分の想定が崩れたら、その時点で一旦区切る。その潔さが、長くトレードを続けるためのポイントになります。
損切りは、トレードにおける「敗北」ではない
損切りは、トレードにおける「敗北」ではありません。それはむしろ、次のチャンスに備えるための“戦略的な撤退”です。損切りを感情や願望に任せてしまうと、気づけば大きな含み損を抱えていた。そんな事態に陥ることも少なくありません。
今回ご紹介した損切りの5つのテクニックは、どれも私自身が日々のトレードで実践し、効果を実感しているものばかりです。
- エントリー時に損切り位置を明確にしておく
- 「違和感」に気付いたら感情に流されず撤退する
- 決めたラインを守り、自分ルールを徹底する
- 逆指値はあくまで保険として活用する
- チャートや相場心理を通じて損切りの根拠を持つ
これらを日々のトレードに少しずつ取り入れることで、無駄な負けを減らし、次の勝ちに繋げる“冷静な思考”が自然と身につきます。

まずは、ひとつでも意識して今日のトレードに取り入れてみてください。焦らず・慌てず・確実に、損切りができる自分を育てていきましょう。