FXを始めたばかりの頃、どこでエントリーすればいいのか分からず、インジケーターのサインに頼っては損切りを繰り返してしまう、そんな経験をしたことはありませんか。私もまさにその一人でした。
トレードの精度を高めるためには、「サインが出たからエントリーする」だけではなく、その背景にある相場環境を見極める力が求められます。そこで私が行き着いたのが、クロスカウンターと平均足に、上位足の相場分析を組み合わせたトレード手法です。
たとえば、1分足でクロスカウンターがシグナルを出し、平均足が青に転じたタイミングで、ちょうど上位足の節目(例:日足10EMA)と重なっていれば、その反発を狙ったエントリーには高い優位性があります。単なるシグナルではなく、「そのシグナルが効きやすい状況」を見極めることで、トレードの勝率は大きく変わってくるのです。

この記事では、その具体的な考え方と手順をわかりやすくお伝えします。まずは小額でも実際に試してみることで、自信と精度を同時に育てていきましょう。
これからFXを始める初心者に観てほしい動画です。
クロスカウンター手法の基本と平均足の役割
クロスカウンターは反転サインを示すインジケーター
クロスカウンターとは、相場の転換点を可視化することを目的としたインジケーターで、買われすぎ・売られすぎのタイミングにおける反転シグナルを色で表示してくれます。主に短期足(1分足や5分足)で活用されることが多く、青は買い、赤は売りのサインとして視覚的にわかりやすく表現されます。
このインジケーターの強みは、「その場の勢い」ではなく、「転換しやすい状況」を捉えられる点にあります。私自身、このクロスカウンターを使い始めてから、無理な順張りエントリーを避けるようになり、逆張り気味での高勝率な反転を狙えるようになりました。
とはいえ、インジケーターだけを根拠にエントリーするのはリスクが高いため、後述する平均足や上位足分析と組み合わせることで、精度と再現性のある手法へと昇華させることができます。
まずは「クロスカウンター=反転サイン」であるという理解を持ったうえで、活用場面を的確に判断する姿勢が大切です。
平均足の色変化でエントリータイミングを確定させる
クロスカウンターのシグナルが出た後、平均足の色変化を確認することで、エントリーの「確度」を一段引き上げることができます。単にインジが反応しただけでは“ダマし”の可能性もありますが、平均足が赤から青、または青から赤に切り替わることで「実際に転換が始まった」と判断できます。
このアプローチを加えることで、焦って飛びつくようなエントリーを避け、しっかりローソク足が転換を示してからポジションを取ることができるのです。私もこの平均足の色変化を確認するようになってから、無駄な損切りが大幅に減りました。
たとえば、クロスカウンターで青が出た直後、平均足が赤のままだと反発するか不明確ですが、青に変わった時点で買いの圧力が入り始めている可能性が高くなります。ここで初めてエントリーすれば、より優位性のあるトレードが可能になります。

シグナルを「信じる」のではなく、「確かめる」姿勢が、トレードの質を大きく変えてくれるでしょう。
上位足のクロスカウンターを併用するメリットとは
クロスカウンターは1分足などの短期足でも十分機能しますが、5分足や15分足などの上位足と併用することで、さらに精度の高い判断が可能になります。なぜなら、複数の時間軸で反転サインが一致しているときは、より強い反転の可能性が高まるからです。
実際、私自身もトレード前に5分足のクロスカウンターをチェックし、そのポイントと1分足のシグナルが重なる場面を狙ってエントリーしています。こうすることで、単なるノイズに反応してしまうことを避け、本当に意味のある“反転局面”だけに絞ったトレードができるようになりました。
たとえば、5分足で青が出ており、同じく1分足でも青が出た場合、その後の平均足変化でエントリーすることで、より高い勝率を期待できます。逆に5分足で逆方向のシグナルが出ていれば、その1分足のシグナルは見送るという判断も可能になります。
マルチタイムフレームでの一致を意識することは、初心者でもできる大きな武器です。

短期足だけで完結しようとせず、上位足も確認することで、トレードの根拠が一気に強固なものになります。
勝率を引き上げるには「上位足の相場分析」が不可欠
エントリーの成否は「環境認識」で9割決まる
どんなに優れたインジケーターでも、相場の“今の流れ”を把握できていなければ勝つのは難しいです。エントリー判断をするうえで最も重要なのは、「どのような相場環境にいるのか」を読み解く力、つまり環境認識です。
その理由は明確で、上位足の流れに逆らったエントリーは、たとえ短期的なシグナルが出ていたとしても反発が弱く、すぐに押し戻されてしまうケースが多いからです。特に初心者の方ほど、クロスカウンターやMACDなどのサインだけでエントリーしてしまい、結果的に損切りになる場面が多くなりがちです。
私自身も、かつてはインジのサインを頼りにして失敗することがよくありました。しかし今は、まずは日足・4時間足・60分足を確認し、全体の流れを把握してからエントリー判断をするようにしています。

クロスカウンターや平均足を活かすには、まず“今がどんな地合いなのか”を理解することが前提です。これを意識するだけで、無駄なエントリーは驚くほど減ります。
日足10EMAや4時間足の節目を事前にチェックする
勝率を安定させるためには、日足や4時間足などの上位足で重要な節目を事前に把握しておくことが欠かせません。なかでも私が特に重視しているのが、「日足の10EMA(指数平滑移動平均線)」です。
このラインは、トレンドの判断や反発の根拠として非常に有効です。具体的には以下のような使い方をしています。
- 日足10EMAの上に価格があれば「上目線」、下にあれば「下目線」と判断する
- 毎朝8時半頃にX(旧Twitter)やブログで重要なポイント(10EMA、ボリンジャーバンド±2σなど)を発信
- それらの価格帯を、1分足や5分足に水平線として引いておく
- クロスカウンターのシグナルが出た時に、それらの節目と重なるかを確認しエントリー判断に活用する
こうした準備をルーチン化することで、シグナルが出たときに迷わずエントリー判断ができるようになります。
上位足の節目にクロスカウンターが重なる瞬間が狙い目
クロスカウンターを最大限活かすためには、「上位足の節目」と「クロスカウンターのシグナル」が同時に重なるポイントを狙うのが理想です。これはいわば、複数の根拠が集まった“ゴールデンエントリーポイント”とも言える局面です。
なぜこれが重要かというと、上位足の節目には大口の注文が入りやすく、反発またはブレイクといった動きが起こりやすいからです。そこにクロスカウンターのサインが加わることで、反転の信頼度が一気に高まります。
私自身、日足10EMAや4時間足のミドルライン付近でクロスカウンターが青や赤を表示したときには特に注視しています。平均足の色も同時に変化していれば、エントリーの判断材料としては十分です。
たとえば、10EMAで反発が確認でき、青のクロスカウンターと平均足の青転換が重なった場面では、強気のロングを検討しています。こうした複数の要素が重なった時こそ、最も効率よくリスクを抑えたトレードが可能です。

「シグナルが出たから入る」ではなく、「ここで出たからこそ入る」という“位置”の意識を持つことが、勝率アップにつながる大きな分岐点になります。
勝てるタイミングを逃さないエントリー判断のコツ
市場の時間帯ごとの特徴を踏まえてシグナルを活用する
クロスカウンターのシグナルは市場のどの時間帯でも機能しますが、その信頼度は時間帯によって変わります。時間ごとの特徴を踏まえて使い分けることで、より効率的に活用できるでしょう。
以下に、主な時間帯の特徴を整理しました。
- 東京時間(9時〜11時):値動きは穏やかで、ダマしのシグナルが出やすい傾向
- 欧州初動(15時〜17時):方向感が出やすく、シグナルの精度が向上
- NY時間(21時以降):米国指標発表でボラティリティが急上昇、トレンドが形成されやすい
私も朝の時間帯は慎重に様子を見て、欧州時間以降の“動きが出た局面”で積極的に仕掛けるようにしています。このように、時間帯別の傾向を把握しておくことで、同じシグナルでも判断の精度が格段に上がるでしょう。
複数の時間軸でクロスカウンターが重なる場面を狙う
勝率をさらに高めるには、1分足だけでなく、5分足や15分足など複数の時間足を活用してシグナルの一致を確認することが効果的です。これにより、単発的なノイズに惑わされず、信頼性の高い局面だけを選んでエントリーできるようになります。
なぜなら、複数の時間軸で同じ方向のシグナルが出るということは、短期・中期のトレーダーが同じ方向を意識している状態といえるからです。そうした場面では反発やトレンド継続が強まりやすくなります。
私も1分足に加えて5分足や15分足のクロスカウンターを同時に表示させており、複数足で青や赤が出ている場面を重点的に狙っています。この方法なら、根拠の重なる局面に絞ってトレードが可能になります。

“タイミング”ではなく“状況”に注目することが、安定した成績への近道です。
MACDやチャートパターンと併用して根拠を補強する
クロスカウンターを単体で使うのではなく、MACDやチャートパターンなど他のテクニカル要素と併用することで、エントリーの信頼度をさらに高めることができます。特に不安定な相場では、複数の根拠が重なることで判断に自信を持ちやすくなります。
たとえば、クロスカウンターで青が出ているときに、MACDがゴールデンクロスを示していれば、反発の勢いに裏付けがあると考えられます。また、チャート上でダブルボトムや逆三尊が出ていれば、相場の方向感も明確になりやすいでしょう。
私自身もMACDとRCIを併用する場面が多く、シグナルが一致していれば積極的に仕掛けるようにしています。反対に、インジケーターが逆の方向を示している場合は無理にエントリーしない判断も可能です。

複数の要素を組み合わせることで、相場の“説得力”を見極める目が養われていきます。
利確と損切りをルール化して収支を安定させる
スキャルは5〜10pips、デイトレは30pips前後を目安に
トレードで収支を安定させるには、あらかじめ利確の目安を定めておくことが欠かせません。特にスキャルピングやデイトレードでは、「どこで利益を確定するか」を迷ってしまうと、せっかくの含み益が逆行し損失へと転じるケースもあります。
たとえば、スキャルピングなら5〜10pips程度、デイトレードでは30pips前後を基準に利確ラインを設定しておくと、トレード全体の流れを組み立てやすくなります。私自身、ポンド円のようにボラティリティが高い通貨では20〜30pipsの利幅を狙うことが多く、無理に引っ張りすぎないことを心がけています。
ドル円のような動きの穏やかな通貨では、15〜20pipsほどを目安にするのが妥当です。相場状況や時間帯によって多少の調整は必要ですが、目安を持っておくことでエントリー後の迷いが減りやすくなります。

どこで利益を確定するかを事前に決めておけば、感情に流されにくくなり、結果的に収支も安定していくでしょう。
直近高値・安値ブレイクで損切りする判断基準
損切りに迷いがあると、トレードは一気に不安定になります。特にクロスカウンターや平均足で反転を狙う局面では、「どこで損切るか」を明確にしておかないと、逆行した際に対応が遅れがちです。
基本的な損切り基準として有効なのが、「直近の高値・安値を明確に超えたかどうか」です。たとえば、赤のクロスカウンター後にショートを入れた場合、直近高値をブレイクされた時点で一旦撤退するのが無難でしょう。ロングであれば、直近の安値を割ったかどうかが判断のポイントになります。
私自身、エントリーポイントから3〜5pips程度に山や谷がある場合、そこを超えたら即座に損切るルールを徹底しています。このように「構造的な転換」が起きたかどうかを判断基準とすれば、損切りはより機械的に処理しやすくなります。

感情に引きずられず、ルール通りに動けるようになれば、トレードのメンタル面でも安定感が増してくるはずです。
反発が弱い場面では深追いせず、利確優先の姿勢を持つ
シグナルが出たからといって、常に大きく動くとは限りません。特にクロスカウンターの反発が弱い場面では、無理に粘って含み益を減らすより、早めに利確することが結果的に収支の安定につながります。
その理由は、エントリー後にすぐ伸びない相場では、上位足の抵抗や市場参加者の方向感が不明確なケースが多く、想定通りの動きになりにくいからです。
たとえば、反転シグナルが出た直後に平均足が変わっても、実際の値幅が狭いまま動かないこともよくあります。
私も以前は「もう少し伸びるかも」と期待して利確を遅らせた結果、トレンドに逆らって損失になることが何度もありました。現在では、初動で勢いがないと判断した場合は5〜6pipsでも満足して決済することを心がけています。

“もっと伸びる”より“いま取れる”を優先する。この切り替えが、トレードの質を底上げしてくれます。
リアルトレードで得た「使える」実感と初心者へのアドバイス
相場分析を習慣化すれば“勘”ではなく“根拠”で動ける
勝ちトレーダーになるには、「なんとなく上がりそう」「下がりそう」といった勘に頼るのではなく、分析に基づいた根拠を持ってエントリーできるようになることが必要です。そのためには、日々の相場分析を習慣として継続することが欠かせません。
たとえば、日足・4時間足での節目確認、平均足の流れ、クロスカウンターのシグナルの有無といった要素を毎日見ていると、自然と「この形は伸びやすい」「この場面は反発しやすい」といった判断ができるようになります。
私も毎朝、主要なポイントを確認してから相場に向き合うことで、勘に頼らず根拠で動けるようになってきました。
最初は時間がかかるかもしれませんが、続けていけば分析力は確実に積み上がっていきます。

トレードを不安で終わらせないためにも、日々の観察が何よりのトレーニングになります。
初心者は「低ロット」でトレード経験を積むのが成功への近道
エントリーした途端に不安になる方は、ロット設定が自分のリスク許容度を超えている可能性が高いです。実力ではなく、資金管理の問題であることが大半です。
以下のようなステップを踏むことで、メンタル面の不安を大幅に軽減できます。
- 利益よりも「経験を積むこと」を目的に、小ロットでスタートする
- 最初は1回の損失で精神的ダメージが出ない金額に抑える
- エントリーと利確・損切りを繰り返すことで、徐々に慣れていく
- ロットを増やすのは「根拠のあるトレード」が安定してからで十分
私も以前はロットの大きさにビビって冷静さを失っていましたが、小ロットに切り替えてからは判断も安定し、結果も良くなっていきました。
テクニカルが自然と身につくまでエントリーを重ねよう
テクニカル分析は、机上の勉強だけではなかなか身につきません。実際にチャートと向き合い、エントリーと決済を繰り返す中でこそ、動きのパターンやインジケーターの意味が“体で理解できる”ようになっていきます。
たとえば、水泳を見ているだけでは泳げるようにならないのと同じで、トレードも「やってみる」ことで初めて気づけることが多くあります。私も、実際にリアルトレードでクロスカウンターを使い続けるなかで、チャートの流れが自然と読めるようになっていきました。
もちろん、最初から完璧な結果は求めなくて大丈夫です。まずは小さな取引を何度も経験し、振り返ることで少しずつ精度を高めていくことが大切になります。

トライを重ねることが、最短かつ最も確実な上達の道です。
クロスカウンターと平均足を組み合わせた手法
クロスカウンターと平均足を組み合わせた手法は、初心者にも扱いやすく、かつ実践的な精度を持つトレード戦略です。ただし、その効果を最大限に引き出すには、上位足の相場環境や時間帯の特徴を踏まえた“根拠ある判断”が欠かせません。
大切なのは、シグナルを鵜呑みにせず、「なぜ今ここで反転するのか?」という視点を持つことです。そのうえで、利確・損切りのルールを明確にし、無理のないロットで経験を重ねていけば、テクニカルの理解とともに自信も育っていきます。
最初から完璧を目指す必要はありません。焦らず一つずつ、自分の中に手法を落とし込むことで、確実に成長できるはずです。

今回の内容が、皆さんのトレードにとって少しでも役立てば嬉しく思います。