FXで安定的に利益を積み上げるには、「シンプルなMACD手法を使い、段階的にロットを上げていく考え方」が非常に効果的です。
複雑なインジケーターに頼らず、5分足MACDのゴールデンクロス・デッドクロスに従って、1分足でエントリーする手法は、初心者でも再現可能で安定したトレードを叶えてくれるでしょう。
本記事では、私が初心者時代から11年かけて磨いてきた「5分足MACD × 1分足エントリー」のトレード手法をご紹介します。1日の目標ピップスから月間・年間利益のイメージ、資金管理の目安、インジケーター設定やチャート構成、ロットの段階的引き上げ方、そして「必要以上に欲張らない心構え」まで、実践的に解説していきます。

まずは1,000〜10,000通貨単位で少額から始め、シンプルなMACD手法に慣れてください。そこから資金・理解度が上がるにつれ、少しずつロットを上げていくことで、無理のないステップアップが可能になります。
これからFXを始める初心者に観てほしい動画です。
1日50ピップス・年間120万円を目指すMACD戦略
初心者にも現実的な1日50ピップスという設定
FX初心者にとって、「1日50ピップスの目標」はやや高く感じるかもしれません。しかし、これは“理想ではなく目安”として設定することで、日々のトレードの方向性が明確になります。
実際のイメージとしては以下の通りです。
- 1回のトレードで7〜10ピップスを狙う
- これを複数回繰り返して、1日合計50ピップスを目指す
- ポンド円・1万通貨の場合 → 10ピップス=約1,000円
- 1日50ピップスなら5,000円 → 20営業日で月10万円
私自身もこのような形で1日の目標を定め、無理なく積み上げていくトレードを続けてきました。ただし、ここで重要なのは「目標に執着しない」ことです。相場が読みにくい日は無理にトレードせず、取れるときにしっかり取る。この柔軟性が長く続ける秘訣でもあります。
証拠金と通貨単位ごとの利益目安を理解する
トレードの安定性を高めるには、自分が扱う通貨単位に応じた証拠金の理解が欠かせません。
例として、以下のような数値感を把握しておくことが大切です。
- 【証拠金の目安(1万通貨あたり)】
- ポンド円:約64,000円(1ポンド=160円のとき)
- ドル円:約52,000円(1ドル=130円のとき)
- 【利益イメージ(1万通貨)】
- 5ピップス:約500円
- 10ピップス:約1,000円
- 50ピップス:約5,000円
これらを踏まえると、最低でも7〜8万円程度の証拠金を用意しておくことで、急な値動きや含み損にも対応しやすくなります。
私自身、初期の頃に証拠金ギリギリでエントリーし、わずかな含み損で焦った経験があります。そうならないためにも、「余裕を持って証拠金を準備する」「利益と損失の幅を具体的にイメージしておく」ことが大切です。
年間120万円を積み上げる資金計画とは
FXで継続的な利益を目指すには、年間目標を逆算して行動計画を立てることが効果的です。
「年間120万円」は、以下のようなステップで積み上げていくことができます。
- 1日:50ピップス(5,000円)
- 1ヶ月(20営業日):約10万円
- 1年(12ヶ月):約120万円
- 税引き後も約96万円の利益(税率20%想定)
私もこのラインを「まずは目指すべき収支目安」として掲げて取り組んできました。月10万円という目標は、生活費の一部補填や副収入としても魅力的です。
ただし、目標に向かって焦らず、段階的に積み上げていくことが重要です。最初は1,000通貨や1万通貨からスタートし、資金と経験を増やしながらロットを上げていくことで、精神的にも無理のないトレードが実現できます。
トレード精度を高めるためのロット管理と成長戦略
初心者は1,000〜1万通貨からスタートが理想
トレードを始めたばかりの段階では、まず1,000通貨または1万通貨からスタートするのが無理のない選択です。特に、初期のうちは利益よりも「トレードに慣れること」「自分の感情をコントロールできるようになること」の方が重要だからです。
私自身、株の経験があったためにFXでもいきなり10万通貨で始めてしまいましたが、連敗のプレッシャーに耐えきれずに後悔した経験があります。その後、1万通貨にロットを下げたことで、落ち着いてチャートを分析し、トレードに集中できるようになりました。
1,000通貨であれば、1ピップあたりの損益はわずか10円前後。仮に失敗してもリスクは限定的で、経験を積むには十分な土台になります。

資金に余裕がある方でも、いきなり大きなロットで挑むのではなく、まずは1,000〜1万通貨で確実な土台を築くことをおすすめします。
無理なくロットを増やすタイミングと注意点
ロットを増やすタイミングは、「勝てるようになったから」だけで判断すべきではありません。大切なのは、自分の資金状況やメンタルが、そのロットサイズに耐えられる状態にあるかどうかを見極めることです。
私の場合も、1万通貨で安定して勝てるようになってから、徐々に2万通貨、3万通貨と段階的に増やしていきました。ポイントは、一気にロットを跳ね上げないこと。急激に増やすと、含み損が出た時の金額の大きさに耐えきれず、判断がブレたり焦ったりしてしまうことが多くなります。
以下のような条件が揃っている場合に、初めてロットアップを検討すると良いでしょう。
- 含み損が出ても、焦らず対処できている
- 損切りルールを守れるようになってきた
- 月単位で安定した収支を出せている
これらを満たしていない状態でのロットアップは、成長を止めてしまうリスクにもつながります。あくまで「今の自分に合ったロット」でトレードを続けることが、長期的には最も効果的です。
メンタルを守る資金配分と損失リスクへの備え
FXで継続的にトレードを続けていくには、メンタルの安定が不可欠です。そしてそのメンタルを守るためには、資金配分に余裕を持たせることが最も効果的だと私は考えています。
たとえば、1万通貨でポンド円をトレードするには、証拠金として約64,000円が必要です。
しかし、ギリギリの金額だけを口座に入れていると、数百円の含み損でも不安に駆られ、冷静な判断ができなくなってしまいます。これを避けるためには、証拠金よりも多めの資金、例えば75,000円〜80,000円ほどを用意しておくことが理想です。
私自身も、資金に余裕がある状態でトレードするようになってからは、損切りも利確も迷いなくできるようになり、トレードの精度が向上しました。
また、損失リスクへの備えとしては、次の3点を意識しています。
- 含み損に耐えられるポジションサイズを選ぶ
- エントリー前に損切りラインを明確に決める
- 「今日はやらない」という判断も選択肢に入れる
資金配分のゆとりと冷静な判断力があってこそ、相場の変動にもブレないトレードが可能になります。
5分足MACD × 1分足エントリーの基本ロジック
5分足のMACDクロスを軸にトレンドを読む
私が長年使っている手法の核となるのが、「5分足MACDのクロスを使ってトレンドを判断する」というシンプルな戦略です。
MACDは移動平均線の差をもとにしたインジケーターで、基本的にゴールデンクロスで上昇傾向、デッドクロスで下降傾向を示します。このクロスのタイミングがトレンド転換や継続のサインになるわけです。
5分足を使う理由は、短期足すぎるとノイズが多く、中長期足では反応が遅すぎるためです。5分足はその中間として、トレンドの発生と変化を把握しやすい絶妙なバランスを持っています。MACDがデッドクロスしてきたら「売りの圧力が強くなっている」と判断し、逆にゴールデンクロスなら「買いの流れが優勢に変わる可能性がある」と見ていきます。
この流れを把握した上で、次に行うのが1分足を使ったエントリー判断です。つまり、5分足は“地図”として、方向性を示す役割を担っているというイメージです。
1分足チャートでエントリー判断を下す方法
5分足のMACDでトレンドの方向が見えたら、実際のエントリーポイントは1分足で絞り込みます。ここでは、ローソク足の動きや平均足、RCIなども併せて使いながら、精度の高い判断を行います。
たとえば、5分足でデッドクロスが発生した局面では、1分足の平均足が赤に変わり、中期・長期の平均足が下向きで並んでいるタイミングが狙い目です。このとき、RCIが買われすぎゾーンから下抜けてくれば、売りエントリーの根拠がさらに強まります。
私が特に意識しているのは、「エントリーしない判断ができるかどうか」です。5分足でクロスが出たからといって、1分足がそれに反している場合は無理に入らない。方向性とタイミングが一致したときだけエントリーすることで、無駄なトレードを減らし、勝率を高めることができます。
5分足がトレンドの“流れ”なら、1分足は“タイミング”を測るためのツールです。

この役割分担を意識することで、トレードの安定感は大きく変わってきます。
MACDに組み合わせるインジケーター設定とは
私のチャートでは、MACDだけでなく複数のインジケーターを組み合わせて表示していますが、その中でも特に意識しているのが「カスタムMACD」と「RCI」、そして「平均足」です。
MACDについては、一般的なデフォルト設定(12, 26, 9)ではなく、それに5倍を掛けた「60, 130, 45」に設定しています。
これは5分足での使用を前提としており、より中期的な流れをなだらかに捉えるための調整です。このカスタム設定により、ノイズが減り、クロスの精度が高くなったと感じています。
また、RCIは短期・中期・長期の3本を組み合わせ、現在の位置関係やクロス状況から“過熱感”や“反転の兆し”を見ていきます。平均足については、ローソク足よりも視認性が高く、トレンドの持続や転換を把握しやすいため、特に1分足では中期・長期の平均足を表示して判断材料にしています。
こうしたインジケーターを重ねる理由は、「シンプルなルールをより確実に、再現性高く実行するため」です。

単独で判断するのではなく、複数の根拠が揃った場面を狙うことで、トレードに対する迷いが減り、自信を持ってエントリーできるようになります。
MACDのクロス局面でどう立ち回るか?
デッドクロス後は“戻り売り”の形を狙う
5分足のMACDがデッドクロスを形成した場合、基本的な戦略は「戻り売り」を狙うことです。これは、すでに下降トレンドが始まりつつある中で、短期的な上昇を待ってから再び売りを仕掛けるイメージです。
私が実際に意識しているのは、デッドクロス直後の“最初の戻し”を待つことです。5分足でMACDがデッドクロスしても、1分足では一時的に青(上昇)になる場面があります。そのタイミングでRCIや平均足を使って「再び下げに転じる兆候」が見えたら、そこでショートエントリーを検討します。
たとえば、1分足で中期・長期の平均足が赤に戻り、RCIも再度下向きに切り返してきた場面。こういった戻り売りの形が揃えば、5〜10ピップスを狙うには十分な値幅が取れる場面となります。
MACDのデッドクロスは、勢いのある下げを捉えるための大きなサインです。その後の小さな上昇(戻し)に騙されず、むしろそれをチャンスに変えるという視点で構えておくことが、勝率を高めるコツだと感じています。
ゴールデンクロス後は“押し目買い”を仕掛ける
一方で、5分足のMACDがゴールデンクロスを形成したときは、基本的に「押し目買い」が有効な場面です。これも戻り売りと同様、最初のエントリーチャンスを逃さずに、勢いが続く範囲でしっかり利益を確保する考え方が大切になります。
MACDがゴールデンクロスしてからすぐに飛び乗るのではなく、私は一度“押し”を待ちます。1分足で価格がやや下がり、その後RCIが売られすぎゾーンから上抜ける動きや、平均足が再び青に転じるタイミングが出たとき、押し目の判断材料として活用しています。
たとえば、1分足で中期と長期の平均足が青に揃い、MACDが継続してゴールデンクロス中であれば、流れに乗ったロングのチャンスです。直近高値付近までの値幅でも、数ピップスから10ピップス程度の利益が狙える局面となります。
重要なのは、ゴールデンクロス後に何度もエントリーするのではなく、「1回目・2回目程度に限定して狙うこと」です。それ以降は、トレンドの勢いが弱まり、だましになる可能性もあるため、見送りの判断も視野に入れています。
RCI・平均足と併用して精度を高める方法
MACDは中長期的な流れを把握するのに優れていますが、単体ではエントリーポイントの判断がやや遅れがちです。そこで私が活用しているのが、「RCI」と「平均足」の併用です。この2つを組み合わせることで、トレンドの方向性とタイミングの両方を精度高く読み取ることができます。
RCIは3本表示させており、それぞれ短期・中期・長期の視点から過熱感や反転の兆しを見ます。たとえば、短期RCIが買われすぎゾーンに入ったあと、デッドクロスして下落に向かうような動きがあれば、短期的な転換のサインになります。これがMACDのクロスと重なれば、かなり信頼性の高い判断材料となります。
一方、平均足はトレンドの“持続”を視覚的に判断するために使っています。ローソク足だと細かな上下動で迷ってしまう場面でも、平均足であれば色の連続性から勢いの有無をつかみやすいです。特に1分足では、平均足の中期・長期が同色に揃った場面を重視しています。

こうした複数インジケーターの“重なり”を意識することで、MACDのクロスだけでは判断が難しい場面でも、無駄なエントリーを避け、より確実なポイントでエントリーできるようになります。
トレードにおける「欲」との向き合い方
「1回目のクロスだけ狙う」ことで負けを防ぐ
MACDのクロスはトレンド転換のサインとして非常に有効ですが、何度も同じ方向でエントリーを繰り返すと、精度が徐々に下がっていく傾向があります。私が実践しているのは、「1回目のクロスだけを狙う」というシンプルなルールです。
たとえば、5分足のMACDがデッドクロスした直後は、最も売りの勢いが強まるタイミングであり、戻り売りの絶好の機会です。しかし、同じクロスを根拠に2回目・3回目とエントリーを繰り返してしまうと、次第にだましが増え、結果として無駄な損失を生む原因になります。
私自身、以前は「もう1回いけるかも」とチャレンジし続けた結果、1回目で取れた利益を全て吐き出してしまうことが何度もありました。

だからこそ、「1回目をしっかり取れたらそれでOK」と割り切ることが、結果的にトレード全体のパフォーマンスを安定させるポイントだと感じています。
毎日50pipsに固執しない柔軟なトレード姿勢
1日50ピップスという目標は、あくまで“目安”であり、絶対に達成しなければいけないノルマではありません。この目標に固執しすぎると、無理なトレードやエントリーの乱発につながり、むしろ負けが増えるリスクが高まります。
私が意識しているのは、「目標を柔軟にとらえること」です。
たとえば、朝の段階で20〜30ピップス取れていれば、「今日はこれで十分」と判断してトレードを終える日もあります。逆に、相場が読みにくい日は最初からノートレードを選ぶことも少なくありません。
特に初心者の方は、「勝ちたい」「稼ぎたい」という気持ちが強くなりがちです。ですが、トレードは“やればやるほど勝てる”ものではなく、むしろ“待てる人が勝つ”世界です。50ピップスに達していないからといって、焦って追いかけるのではなく、「今日はここまで」という判断をできることが、長く続ける上で大きな強みになります。
やらない勇気と利確のけじめが継続のカギ
トレードにおいては、「やらない」という選択も立派な戦略です。相場が荒れていたり、方向感が見えにくかったりする日は、無理にポジションを持たずに静観する勇気が求められます。これは、過去の失敗から学んだ私自身の大きな教訓でもあります。
また、「利確のけじめ」も非常に重要です。たとえば、1回目のエントリーで10ピップス取れていたとしても、「もっと伸びるかも」と欲を出して持ち続けた結果、利益がゼロになる…そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
私も何度もその失敗を繰り返しました。だからこそ、あらかじめ「ここまで取れたら利確する」と決めておき、そのルールに従って手仕舞うようにしています。エントリーする勇気も必要ですが、同じくらい「やらない勇気」と「やめる判断」も大切です。

トレードは、“勝てる局面だけに集中し、必要のないトレードを減らすこと”が安定のカギです。そうすることで、メンタルのブレも減り、継続できる土台ができあがっていきます。
5分足MACDをベースにしたシンプルな手法は再現性が高い
FXで利益を安定して積み上げていくためには、「手法」そのものよりも、それをどう活かすかという「考え方」「取り組み方」が非常に重要です。
今回紹介した、5分足MACDをベースにしたシンプルな手法は、初心者でも取り入れやすく、トレンドの流れに乗りながら再現性高くトレードできるのが特徴です。そしてその中で、以下のポイントを意識することで、より安定した結果に繋がりやすくなります。
- 1,000〜1万通貨から始める
- 1日50ピップスを目標にしつつ、固執しない
- MACDクロスは「1回目」だけを狙う
- インジケーターは複数を重ねて判断精度を高める
- ロットは段階的に上げる
- やらない判断・利確のけじめを徹底する
私も最初からうまくいったわけではなく、試行錯誤を重ねながら、少しずつスタイルを築いてきました。焦らず、無理せず、自分のペースで続けていくことが、最終的に“勝ち組”になる一番の近道です。

この手法を通じて、1人でも多くの方が安定して利益を出せるようになっていただけたら嬉しいです。ぜひ、あなたのトレードにも取り入れてみてください。