【2025年度版】9432NTT(高配当株)~通信業界のガリバーは累進配当を20年以上継続~

高配当株

配当生活の配当金

 

NTTの2025年3月期本決算が発表されましたので、2025年度版の内容に更新しました。

なお、NTTは、2025年7月1日付で、正式社名「日本電信電話株式会社」を「NTT株式会社」に変更します。

 

9432NTTは、高配当株の一つで、私も現在保有しています。

 

高配当株の4つの買いの基準に照らして、NTTを検討します。

高配当株、4つの買いの基準
高配当株と一口に言っても色々ありますが、私は以下の基準に該当する高配当株に投資し購入しています。★高配当株、買いの基準1.配当利回りが3%以上(税引前)2.直近5年以上、増配傾向が続いていること(最低でも前年の配当金額を維持していること)3...

 

基準1.配当利回りが3%以上(税引前)

NTTの予想配当利回りは約3.4%の高さ。基準1はクリアです。

 

基準2.直近5年以上、増配傾向が続いていること(最低でも前年の配当金額を維持していること)

NTTの配当金の推移

2016年3月期:2.2円(前年比22%増)

2017年3月期:2.4円(前年比9%増)

2018年3月期:3.0円(前年比25%増)

2019年3月期:3.6円(前年比20%増)

2020年3月期:3.8円(前年比5%増)

2021年3月期:4.2円(前年比10%増)

2022年3月期:4.6円(前年比10%増)

2023年3月期:4.8円(前年比4%増)

2024年3月期:5.1円(前年比6%増)

2025年3月期:5.2円(前年比2%増)

2026年3月期予想:5.3円(前年比2%増)

⇒上記は、2023年7月1日付の1:25の大型株式分割を考慮した金額

 

※2020年11月に上限2,500億円の自社株買いを発表

※2021年8月に上限2,500億円の自社株買いを発表

※2022年5月に上限4,000億円の自社株買いを発表

※2022年11月に上限1,500億円の自社株買いを発表

※2023年8月に上限2,000億円の自社株買いを発表

※2024年8月に上限2,000億円の自社株買いを発表

※2025年5月に上限2,000億円の自社株買いを発表

 

NTTは、毎年のように増配していることから、基準2もクリアです。

 

25/3期の増配で、14期連続の増配実績。

今期26/3期についても増配予想を出しているため、15期連続増配となる見込みです。

 

●NTTの配当方針

「株主還元の充実は、当社にとって最も重要な経営課題の1つであり、継続的な増配および機動的な自己株式取得の実施を基本的な考え方としております。」

 

“継続的な増配の実施”という、株主にとって素晴らしい文言を使用している点に注目です。「増配」に「継続的な」という修飾がかかっています。

 

ここまでの強いストレートな言葉で、増配を続ける意思を公言している企業は少ないため、株主にとっては非常に心強く、ありがたいです。

 

実際に、長期的に見た場合、NTTの配当推移で特筆すべき点として、下記グラフの通り、増配傾向を継続していて、「15期連続の増配予定」かつ「20年以上も減配していない!」という点が挙げられます。

 

配当金額も、2003年度の1株当たり配当が0.5円、今期2025年度(26/3期)の配当予定が5.3円ですから、約20年で配当が10倍以上!に増加しています。

 

NTTの配当金

NTTの自社株買い

※出所:NTTホームページ

 

減配をせず、少なくとも前年と同額の配当を維持するか、または増配を行うという配当の方法を、“累進配当”といいます。

 

NTTは、この素晴らしい累進配当を20年以上も継続している優良な高配当株企業です。

 

また、NTTは、上記グラフの通り、継続的に自社株買いを実施しています。

これまでの自社株買いの総額は約5.7兆円、発行済株式の約49%に達しました。

 

NTTの株主に対してdポイントを付与する株主優待(最大2回、4,500dポイントまで)もあります。

 

NTT経営陣の株主還元・配当への意識は非常に高く、今後もNTTの累進配当・増配傾向は続くと推定されます。

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基準3.倒産リスクがほぼ無いと考えられること

NTTは、売上高13兆円、時価総額13兆円、日経平均225銘柄の一つの超大企業であり、倒産リスクは限りなく低いと想定されます。

 

基準4.業績が好調または堅調であること

NTTは持株会社であり、その傘下に各種事業を行う事業子会社があります。

 

事業子会社には、NTTドコモ、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NTT都市開発など、お馴染みの会社も多いです。

 

スマートフォン、5Gビジネス、スマートライフ事業(dカード・dポイント等の金融・決済関連)、固定電話、ひかり通信、ひかり電話、国際電話、通信インフラ整備、不動産など、通信をメインの軸として幅広い事業を行っています。

 

NTTは、2020年11月にTOB(株式公開買い付け)によって、当時上場子会社だったNTTドコモを完全子会社化して、ドコモが稼ぐ利益を100%取り込み、収益力の向上を図っています。

 

2025年5月には、NTTが、上場子会社のNTTデータをTOBで完全子会社化することも発表。

 

NTTは海外事業にも力を入れていて、海外での売上高は年々増加傾向です。NTTは、もはや固定電話でイメージされるような、ドメスティックな国内企業ではなく、グローバル企業に成長しています。

 

三菱商事、三菱UFJ銀行、富士通やトヨタ自動車とDX(デジタルトランスフォーメーション)分野での業務提携を行うなど、NTTは巨大IT企業としての面もあります。

 

NTTは、売上高13兆円・営業利益1兆6千億円の、まさしく通信業界の巨人、ガリバーです!

 

携帯電話や固定電話事業は、法律上の規制産業であり、電波や通信について、国からの許認可がないと営業できません。新たに他企業が参入するのは非常に困難です。高い参入障壁があります。

事実上、NTTは独占事業・寡占事業を行っています

 

また、携帯電話・固定電話事業は、典型的なストックビジネスであり、毎月毎月、多数の契約者から現金がどんどん入金される、キャッシュリッチな事業です。

 

既に、電気・水道・ガスと同じようにインフラ化しているスマホ・固定電話通信への社会的な需要も、底堅く強いものがあります。

 

そして、国策でもある5G通信事業を、現在本格的に展開中です。その先の6G事業やNTT独自のIOWN構想(光ベースの革新的通信ネットワーク)も見据えています。

 

●NTTが進めるIOWN(アイオン)について

IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな社会を創るため、光を中心とした革新的技術を活用し、これまでのインフラの限界を超えた高速大容量通信ならびに膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想です。2024年の仕様確定、2030年の実現をめざして、研究開発を始めています。』

NTTのIWON

出所:NTTホームページ

 

⇒IOWNは、従来の電子技術(エレクトロニクス)から脱却し、光技術(フォトニクス)を活用する、従来の延長線ではない新しい「革新的なネットワーク」です。

 

IOWNの実現によって下記を目指す、まさに夢のような技術です。

①低消費電力(電力効率100倍)

②大容量・高品質(データ伝送容量・速度125倍)

③低遅延(遅延200分の1)

IWONの特長

出所:NTTホームページ

 

⇒IOWNは、夢のような技術ですが、夢ではなく、2030年の実現予定に向けて、着々と具体化・実用化が進んでいます。2023年3月には、一部のIOWN技術の商用サービスも開始しました。

 

IOWNは、文字通り世界を変える技術・規格であり、ゲームチェンジャーになり得ます

IOWNの構想実現を目指す国際団体「IOWN Global Forum」には、ソニー・トヨタ・日立などの日本企業だけではなく、グーグル・マイクロソフト・インテル・IBMなどグローバル企業も数多く参画しています。

 

実現できれば、IOWNは間違いなく世界のデファクトスタンダードとなり、NTTは莫大な利益を得ることが想定されます。

 

株主として、非常に楽しみです。しかも、実現予定は2030年ですから、そんなに遠くありません

 

NTTから、高い配当利回りの配当をもらいながら、IOWNの進捗・実現をゆったり待つのも、非常に楽しいと思います。

 

2025年5月9日、NTTが発表した26/3期の業績予想は、増収・増益・増配の予想。自社株買いも実施予定です。

 

NTTは、総合的に、上記のような強固で安定した岩盤のような収益構造・収益基盤を持っています。

 

政府からのスマホ料金の値下げ要求に対しても、ahamoなどのプランで対応した上で、利益を上げていくことが十分可能な収益構造を、NTTは有しています。

 

NTTは、中長期で見て、依然として強い事業を有しており、業績はおおむね堅調。

配当を維持できなくなるほど、業績が大きく悪化することはない、業界のガリバーが倒される日は当面やって来ない、と考えています。

 

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結 論

以上を総合的に考慮し、高配当株としてNTTは買いと判断しています。

 

特に、安定した岩盤のような強い収益力・技術力と、減配しない累進配当を20年以上も継続している株主還元姿勢が、非常に魅力的です。

 

ゆるやかに配当生活中のショウでした!

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